私が住む四国の田舎の夜、田んぼ道で毎日のように見かける動物は「タヌキ」です。
四国人にとってタヌキは一番身近な動物!
日本では珍しくないタヌキですが、実は世界では希少な動物です。また、タヌキ大国•日本の中でも四国は最大の「タヌキの楽園」と言えるでしょう。
その理由のひとつとして四国には多くのタヌキ伝説が残っています。
今回は「どうしてタヌキ伝説が四国に多いのか」地元民に愛されるタヌキにまつわる昔話に触れながら理由を考えていきます。
1.四国が「タヌキの楽園」と呼ばれる理由
なんで四国が「タヌキの楽園」なの?
なぜ四国が「タヌキの楽園」と呼ばれているのか理由を考えます。
その1.空海が四国のキツネを追い払った⁉︎
空海が四国からキツネを追い払ったという話があります。
イタズラ好きのキツネはタヌキと喧嘩ばかりする毎日を送っていました。
イタズラ好きでタヌキとの喧嘩の絶えないキツネに困った四国の人は空海に相談します。
天敵•キツネのいなくなったことでタヌキの勢力が拡大!
- 瀬戸大橋
- 明石海峡大橋
- 大鳴門橋
今は四国と本州を繋ぐ橋があります。
空海の時代に瀬戸内海に鉄の橋ができるなんて想像する人もいなかったでしょう。
空海は千年以上も前に瀬戸内海に橋ができることを予言していた⁉︎
空海はなぜ四国からキツネだけを追い払ったのでしょうか?
当時から四国の人からタヌキが可愛がられていた証拠かもしれませんね。
その2.タヌキと相性の良い四国の環境
- 佐渡島の団三郎
- 淡路島の芝右衛門
- 屋島の太三郎
実は有名なタヌキの多くは島出身!
「島」という封鎖された環境とタヌキの習性の相性の良さが関係しています。
キツネは小さな集団で広い場所が好き。
島国•日本の中でも四国は大きな島!
山が多い複雑な地形は広い地形が好きなキツネよりも狭い地形の好きなタヌキの方が生きやすい環境です。
2.四国のタヌキ伝説3選
個人的に好きな四国のタヌキ伝説を3つ紹介します。
その1.阿波狸合戦の主人公「金長」
子供にイジメられていた金長は染物屋の主人•茂右衛門に助けられます。
助けてくれた茂右衛門への恩返しのため店の守り神になって店を繁盛させます。
金長は四国の狸の総領•六右衛門の元で修行に励みます。
六右衛門に気に入られ娘の婿養子にならないか提案されるも金長は故郷の茂右衛門の元に帰るため断ります。
裏切られたと思って怒った六右衛門が金長の部下を襲撃!
命を落とした部下のための仇打ちが「阿波狸合戦」です。
激しい戦いの末、六右衛門を倒します。
深手の傷を負った金長は最後の力を振り絞って茂右衛門の元に帰り別れと感謝を伝えて息を引き取ったそう。
金長の茂右衛門への強い感謝の気持ちは涙ナシでは語れません。
その2.松山城の森に住む「お袖狸」
お袖さんは松山一の美女狸!
松山城の中の森に住んでいるお袖さんは道を歩く人を木の上から見ることが好き。
お袖さんのいる木の前を歩くおばあさんが突然腹痛に襲われたところを神通力で治します。
この木には不思議な力が宿っている!
万病を治す噂はすぐに広まって現代でも多くの人に愛されるお袖狸。
「八股榎お袖大明神」はこらからも人の喜ぶ顔のため願いを叶え続けていきます。
その3.浄願寺の「禿さん」
名前にハゲを付けるなんて可哀想。
優しさと情の深さゆえの名誉の証。
金持ちに売られた禿さん。
火にかけられゴシゴシ磨かれ禿さんの我慢の限界!
逃げ出した禿さんの頭はハゲてしまいました。
借金で年を越せそうもない夫婦のために体を張った禿さんは今では泣く子供をあやすための歌として語り継がれています。
3.タヌキ伝説から誕生した銘菓
タヌキの楽園・四国にはタヌキ伝説から誕生した銘菓があります。
その1.たぬき本舗「たぬきまんじゅう」
- 一口サイズで食べやすい
- 優しい甘さ
- 可愛いパッケージ
「たぬきまんじゅうを守りたい」
地域の人の願いで奇跡の復活を遂げます。
たぬきまんじゅうが地元民に愛されている銘菓!
パッケージの可愛さからお土産としても大人気!
地元民だけでなく観光客からも大人気のお土産です。
その2.株式会社ハレルヤ「金長まんじゅう」
- チョコ風味の茶色の皮
- ほろ苦いあっさりとした白餡
タヌキの体を表現しているよ!
- 和三盆糖とミルクを使った黄身餡を包んだ「金長ゴールド」
- 濃厚なチョコクリームの「プレミアム金長まんじゅう」
まとめ
今回は、四国にタヌキ伝説が多く残っている理由についてご紹介しました。
- 四国の地形とタヌキの習性
- 昔話に登場する心優しいタヌキ達
- タヌキ伝説が由来の銘菓
四国にタヌキ伝説が多く残っているのは身近な存在のタヌキを可愛がる地元民のタヌキ愛が理由だということがわかりました。
タヌキ愛溢れる地元民の語り継ぐ伝説や銘菓からは四国の人たちのタヌキへの愛と尊敬が感じ取れます。
タヌキの楽園・四国。
タヌキの習性にあった地形だけでなくタヌキを愛する四国の人たちの優しさが楽園を作っているのかもしれません。