愛媛県愛南町一本松と高知県宿毛市の県境にある「松尾峠」は、あまりネットに情報がなく、初めて登るには不安ですよね?
今回は、県境山頂にある大師堂から愛媛県一本松の下山口までのルートを写真多めでご紹介します。
歩き遍路で(順打ちの場合)延光寺から観自在寺に行く際に通過する峠なので、お遍路さんともよく会います。
高知県から愛媛県愛南町についたお遍路さんにおすすめスポット(温泉&宿)・グルメなども教えますね。
高知と愛媛の県境「松尾峠」
高知県宿毛市側からの登頂お疲れ様でした。
高知県側から山頂の大師堂までルートの距離はそこまで長くありませんが、しっかり登山です。
夏場の山頂で会うお遍路さん大多数が、ヘロヘロで顔真っ赤で登ってこられています。
「せっかくの歩き遍路だからと思って軽い気持ちでチャレンジしたら、こんなにキツイとは…登山でしたね、ハハハ」
と、50代男性お遍路さんと山頂でお話したこともあります。
道が悪い時があったり、滑落などの事故も年に何回かあるようです。
事前に準備をし、登山の心構えをして慎重に登りましょう。
松尾峠その1:山頂の大師堂&設備
がんばって登った松尾峠山頂には大師堂があります。大きな扉をあけて拝むことができますよ。
大師堂中などに蛇の抜け殻などがあったので、季節によっては出会うこともあるかもしれませんね。
大師堂の横に、電気もない水洗でもない男女別トイレがあります。
こんな峠の山頂にトイレがあるだけ有難いですね。
【松尾峠の歴史】
昭和4年まで松尾峠は、高知と愛媛の県境の道として利用されていました。
それぞれの下山口に昔は御番所があり、厳しく取り締まりされていたそうです。
当時松尾峠には2つの茶屋があったり、1日200人程度が行き来して賑わっていたとされる歴史があります。
※詳細、山頂看板に記載あり
山頂では、宿毛の海や島を見ながら休憩することができます。
ほぼ誰も居ない山頂でのお弁当・お昼寝休憩が大好きになり、愛媛県側からのルートで何度も登頂しています。
この休憩所も歴史のある場所のようです。
土佐側にあった岬の茶屋跡で、旅人たちはここで一服し、眼下の宿毛湾の絶景につかれをいやした。昭和初期まで茶屋があり駄菓子やだんご、わらじ等が売られていた。
※看板の文字を引用
綺麗な竹林の中に、古びた東屋もあります↓ノスタルジックな気分にもなる山頂は「もう少し、もう少し…」と長居したくなる空間ですが、山の夕暮れは早いので休憩したら愛媛県側へ下山開始です。
高知県と愛媛県の県境看板もあるので、記念撮影パシャリ♪
松尾峠その2:大師堂からのルート
松尾峠の大師堂から愛媛県一本松の下山口までのルートを、Googleマップで検索しても出てきません。
初めていく山の中で、マップがないのは心配だなー。
山頂が名残惜しいので何度も振り返ってしまいます。ゆるやかな下り坂です。
(振り返った時の写真なので逆に見えています)
タケノコなどが生えていて、こけそうになる場面がありました。空気も綺麗で、自然な音だけが聞こえる癒し峠です。道案内の看板が定期的にあるので安心です。通ってはいけない危険な場所は、ロープなどで通れないようにしています。
立ち止まっているお遍路さんをよく見ます。階段を下った先に、落ち葉がいっぱいの急な坂道が松尾峠愛媛側ルートのラスボスです。
やってくれたなーという感じです(笑)
※注意:落ち葉が濡れていると、弱った足腰では滑る可能大です。
松尾峠の大師堂から愛媛県一本松下山口までの距離は約1㎞~900mほどです。
女性でも何度も休み休み行けば問題ない程度でした。
ロープや鎖などを使用する箇所もなく、動物との遭遇も私は今までありませんでした。季節によっては、綺麗な花が咲いている道なので元気が出ます。また、街灯などは全くないので、明るい日中に松尾峠は通過することをおすすめします。
松尾峠その3:下山後のルート
ここで問題なのは、下山してからのルートです。
下山口がGoogleマップで事前調べしていた場所と違いました。
しかしここでも「お遍路道」看板を頼りに行けるので、ある程度は大丈夫なのですが、迷子・遠回りにならないよにルートをご紹介しますね。
- 一本松温泉あけぼの荘
- ゆらり内海 ※MAP
今回は松尾峠から一番近い温泉施設「一本松温泉あけぼの荘」までのルートをご紹介します。
水分や食料は登頂する前に、宿毛市で多めに購入しておくことが安心ですね。
お遍路さんに役立つ情報
下山をして愛媛県一本松で宿泊を考えてるお遍路さんに、
おすすめな宿と理由は、
- 理由①:温泉、レストラン、宿泊が一体の施設で綺麗
- 理由②:近くに新鮮市・産直市(フレッシュ一本松)がある
- 理由③:近くに美味しいモーニングが食べられる喫茶店(まつみ)がある
- デメリット:松尾峠から少し道を戻る必要がある
- 理由①:大浴場とサウナがあり疲労回復できる
- 理由②:ホテルの食事が美味しい
- 理由③:近くにコインランドリーやコンビニがあり便利
- デメリット:節約をしている遍路さんには安くない
- 理由①:松尾峠から一番近い宿
- 理由②:人情のある女将さんがいる
- 理由③:手作りのおふくろ料理が美味しい
- 理由④:清潔感あり雰囲気よく遍路宿で人気
- 理由⑤:食事付きでもコスパ最高によし
- デメリット:特になし
愛南町のおすすめグルメは、
- 新鮮な魚の刺身
- 種類豊富なミカン
- さつま汁、冷や汁
- 鯛めし、ひゅうが飯
愛南町地域の魚だしでとるお味噌汁が抜群に美味しい。
お味噌汁が美味しい愛南町では、定食にしてわざわざ味噌汁がつくようにメニューを選ぶことが私は多いです。
※補足
松尾峠の山頂でお遍路さんとお話したことですが…
お遍路さん:観自在寺から龍光寺までの内海・宇和島あたりは、峠を通るルートと国道ルートどちらが初めての人におすすめですか?
わたし:綺麗な大海原を見ながら歩く愛南町(旧内海町)は絶景なので、初めてだったら国道ルートが個人的にはおすすめですかねー。
いろいろな情報交換が勝手にできてしまうのは、松尾峠の絶景山頂のおかげでしょうかね♪
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まとめ
今回は、高知県宿毛市と愛媛県愛南町一本松との県境にある「松尾峠」の、大師堂から愛媛県側下山口までのルートをご紹介しました。
- 高知県側から大師堂までは登山
- 松尾峠の大師堂・休憩所は歴史がある
- 高知県側より整備されている道
- ロープや鎖を使用する箇所はない
- ベンチのある休憩箇所は2つ
- 水分や食料は宿毛側で事前購入が安心
- 下山ルートがGoogleマップでわからない
- 下山口がMAPと違うところになる
- 「遍路道」看板を頼りにすると迷わない
備考:愛媛側ルートは杖があると非常に楽でした。
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