その土地独特の言葉「方言」
馴染みの無い土地を訪れた際に地元の人が何を言っているのかわからない…
そんな経験はありませんか?
前の赴任先では方言がわからず地元の方とのコミュニケーションに苦労しました。これからの徳島県での勤務も方言が覚えられるか不安で… (Aさん:東京都出身30代)
徳島県にも県民が使う「阿波弁」という方言があります。
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阿波弁は他所の人からしたらちょっとわかりにくいかもなー。何個か先に教えとこか。(Bさん:徳島県民Aさんの上司40代)
- 阿波弁が使われる地域
- 県民によく使われる阿波弁10選
今回は、上記2つを徳島県民がご紹介します!
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例文付きで紹介するね。
阿波弁が使われる地域
阿波弁は徳島県全域で使用されています!
関西の影響を受けていると言われている四国の方言の中でも、1番関西に近い徳島はその影響をより色濃く受けていると言われています。 ※諸説あり
確かに聞いてて関西弁っぽいなーと感じてました。
関西弁の語尾の「〜やねん」から阿波弁の語尾の「〜やけん」が生まれたとか説は色々。
同じ徳島県内でも地域により若干言葉の違いがあり、その地域独自の言葉も存在します。
例:標準語「すごく楽しい」
・県北部
「めっちゃ楽しい」「ごっつい楽しい」
・県南部(一部の地域)
「こっぱ楽しい」
地域によっても違うんですね!
今回は僕らの会社のある徳島市で使ってる言葉を紹介するよ。阿波弁の標準語みたいなもんやけん。
県民によく使われる阿波弁10選
方言1:いける
例文
(居酒屋の店員さん)「追加のビールはもういけますか?」
(お客さん)「もういける。ありがとう。」
え、お客さんがビール持って行くんですか?
「いける」は「行ける」の意味に加えて阿波弁では「大丈夫」「問題ない」などの意味があります。
「体調いけるん?」:体調大丈夫ですか?
「部屋入っていける?」:部屋に入って大丈夫ですか?
他にも応用が可能な阿波弁です!
「仕事はいけよん?」:仕事は順調ですか?
「これお願いしたいけどいけそう?」:これお願いしたいのですができそうですか?
例文みたいに敬語でも使われることが多いので絶対覚えないといけない阿波弁。
関西の幅広い地域で使われる方言でやはり関西の影響を受けていると言えそうです。
方言2:せこい
例文
(風邪の人)「ゴホゴホゼーゼー…」
(病院の先生)「息がせこいですか?
「せこい」は「ケチ・卑怯」などの意味に加え、阿波弁で「苦しい・辛い」を意味します。
狭い場所を「せこ」という事が由来。
「息がせこそー」:息が苦しそう
「せこーないかな?」:苦しくないかな?
「少しせこい」:少し苦しい
「ふー、せこい」:ふー、苦しい
精神的に「辛い」時にも使われます。
「明日から仕事か―せこいなー。」:明日から仕事かー精神的につかれるなー。
「あの人とおるんせこいわ。」:あの人といるの辛いです。
方言3:どくれる
例文
(仕事でミスしてしまっていつまでもムスーッとしている人に向かって)
「いつまでどくれとんな!切り替えろ!」
「どくれる」は「スネる」「ふてくされる」など不機嫌になっている様子を意味します。
「あいつすぐどくれるけんなー」:あの人はすぐふてくされますね
阿波弁覚えれんでもどくれたらあかんよ。
気をつけます…(笑)
方言4:へらこい
例文
(店員A)「あっ、あいつまたイイとこ取りして店長に褒められてる。」
(店員B)「やってるふりが上手いよな。ほんまにへらいこいやつやな。」
「へらこい」は「ズル賢い」を意味します。
単に「卑怯」を意味する使われ方をすることもあります!
「そのやり方はへらいわー。」:そのやり方はズルい(卑怯)ですよ。
言われても嬉しくないね。
方言5:えっと
例文
(部下)「お正月は帰省されたんですか?」
(上司)「うん。えっとぶりに帰ったよ。」
「えっと」は「久しく」「しばらく」を意味します!
「えっと会ってないな。」:しばらく会ってないですね。
方言6:かんまん
例文
(電車内にて)「ここ座ってかんまん?」
「どうぞ座ってください。」
「かんまん」は「かまいわない」「問題ない」を意味します。
「これ持ってもらってかんまん?」:これ持ってもらってかまいませんか?
「ここはタバコ吸うてもかんまんとこ?」:ここはタバコ吸っても問題ない所ですか?
「いける」と使い方が似てますね。
方言7:たっすい
例文
(青年)「この会社はいくら頑張っても給料上がらんわ。」
(青年友人)「頑張るだけたっすいな。」
「たっすい」は「馬鹿らしい」「くだらない」を意味します。
「こんなたっすい仕事やっとれんわ。」:こんなくだらない仕事やってられないです。
方言8:おきる
例文
(部下)「まだ追加の食べ物頼みます?」
(上司)「もう腹おきたわ。」
おきた…お腹が目覚めてさぁこれから!といった所でしょうか?
「おきた」は「目覚めた」に加え阿波弁では「(お腹が)いっぱい」の意味があります。
「たくさん」を意味する「いっぱい」とは違うので注意。
方言9:かく
例文
(部下)「机運ぶの手伝いましょうか?」
(上司)「助かるわ!一緒にかいてくれ!」
「かく」は「記入」「描く」に加え阿波弁では「(一緒に)運ぶ」を意味します。
「(大きいものを運ぶとき)君は右をかいて。」:あなたは右側を持って一緒に運んでください。
個人で何かを運ぶ時ではなく、手を貸してもらいたい時などに使います!
担ぐ→かくが由来。※諸説あり
方言10:つまえる
「つまえる」は「片づける」を意味します。
「出したらつまえろ。」:出したら片付けてください。
まとめ
今回は「徳島県の方言「阿波弁」県民がよく使う&県民以外わからない言葉10選」をご紹介しました!
- 阿波弁は徳島県全域で使われている
- 阿波弁は同じ県内でも若干違いがある
- 阿波弁は関西の影響を受けている
【県民がよく使う&県民以外わからない言葉10選】
- いける→大丈夫
- せこい→辛い、苦しい
- どくれる→ふてくされる、スネる
- へらこい→ズル賢い
- えっと→久しく
- かんまん→かまわない
- たっすい→馬鹿らしい
- おきる→(お腹が)いっぱい
- かく→(一緒に)運ぶ
- つまえる→片づける
阿波弁がわかれば徳島はもっと楽しめます!